行きづまることと道が開けること(5)陶淵明・飲酒二十首其五より

5.困窮と栄達は

釈文:「若不委窮達 素抱深可惜」
書き下し文は「若し窮達に委(ゆだ)ねずんば 素抱(そほう)深く惜しむべし」

鑑賞:「窮達」は困窮と栄達。困り苦しむことと立身出世。後漢、班彪『王命論』「窮達命有 吉凶由人」人生の困窮と栄達は運命だが、吉と凶はその人の行動内容が原因だ。」とある。

「素抱」平素から抱いているおもい。
現代語にすると「もし、行きづまることと道が開けることの運命に委ねないならば、平素抱いているおもいが損なわれ、とても惜しむことになる。」

参考文献:漢詩と名蹟 鷲野正明著 二玄社