うぐいすの声にいざなわれて(6)和漢朗詠集を書く

6.琴の古い曲が

釈文:「感同類於相求 離鴻去雁之応春囀會」

書き下し文は「同類を相い求むるに感ず 離鴻去雁の春の囀りに応ず」

鑑賞:「同類を相い求むる」『史記』伯夷列伝に「同類相照らし、同類相求む。」うぐいすと鴻や雁は同類である。
「離鴻去雁」琴の曲名。春の曲。

現代語にすると「離鴻去雁」の琴の古曲がうぐいすの春のさえずりに応えるのは、鳥も春も同類であるから、お互いに求め合って響き合うのだろう。」

参考文献:和漢朗詠集 川口久雄訳注 講談社学術文庫