人生を心ゆくまで味わう(7)陶淵明・飲酒二十首其一から
7.楽しい夕べを
釈文:「忽與一觴酒 日夕懽相持」
書き下し文は「忽ち一觴の酒と 日夕懽(たの)しみて相い持す」
鑑賞:「忽」たまたま思いがけなく。「一觴酒」一杯の酒。「一樽酒」とするものもある。「懽」喜ぶ。「歓」とするテキストもある。
「相持」酒を愛おしむの意。「相」は互いにの意味ではなく、「相手を」の意。ここでは酒を指す。
現代語にすると「たまたま思いがけなく手に入った酒と、私は楽しく夕べを過ごす。」
参考文献:漢詩と名蹟 鷲野正明著 二玄社