彦星と織女が出逢ふ・六首〜十二首を書いて(6)建礼門院右京大夫集より

6.彦星であれば

釈文:「彦星の 行合の空を ながめても 待つこともなき われぞかなしき」

選字は「彦星の行合乃空を那可免て裳待つ 許と毛奈記王れ處可難し支」

鑑賞:彦星を待つ織女は、一年経てばまた逢うことができるけれども、10年経っても100年経ても、もう決して逢うことのない資盛への惜別の悲しみが作者を包む。

歌意は「彦星と織女が出逢う夜空を眺めると、もう愛する人を待つこともない我が身が悲しく思われる。」

参考文献:建礼門院右京大夫集 糸賀きみ江校注 新潮社