蘇軾の絵画論を書く(2)その二

2.雀が止まって

釈文:「低昂枝上雀
    搖蕩花間雨」

現代語にすると「昴座にたれ込めるように低く、雀がとまって上下する枝、花の間に降る雨に打たれて揺れ動く」

鑑賞:「枝」の右払いはのびのびと枝が張るように、「雀」は飛び立つ時を待っているかのように羽に余韻をもたせる。

これは描かれた絵を見て、それを超えたことを言葉で表そうとして、あたかも眼前に現れているかのようである。

参考文献:中国絵画入門 宇佐美文理著 岩波新書