蘇軾の絵画論を書く(3)その一

3.詩と画は同じ

釈文:「詩画本一律
    天工與清新」

現代語にすると「詩と画は本来一つのもの
        天工と清新とが肝要なところ。」

鑑賞:「天工」は人工に対比される自然が世界を生成させている巧みのわざ。「天」に対して「人」つまり人為を排した自然の「あるがまま」をさす。「工」は「巧」に通じ、「自然な技巧」という概念は中国文化における技術の要諦をなす。

一見するを矛盾しているかのような「自然な技巧」は書の理論において六朝時代に問題とされてきた。

参考文献:中国絵画入門 宇佐美文理著 岩波新書