資盛を弔い源氏物語を思い出して(1)建礼門院右京大夫集を書く
1.泣く泣くお願いして
作者は資盛のために地蔵菩薩六体を描き、手紙をすき直してお経を書きました。
供養のために阿証上人にお願いして弔ってもらおうとします。
一行目から詞書「など、泣く泣く思ひ念じて、阿証上人の御もとへ押しつけて、供養
せさせたてまつる。さすが積りにける反故なれば、おほくて」
選字は、「なと泣くヽヽ思ひ念して阿証上人の
御もとへ申しつ希傳久よう勢させ
たてま徒る沙春可つもり爾ける反故
奈れ盤おほ久天」
大意は、「泣く泣く阿証上人のもとへ頼んで、供養をお願いしますが、なんといっても
手紙の数が多くて」
参考文献:建礼門院右京大夫集 糸賀きみ江校注 新潮社