春の花が咲く中で(4)李白・月下獨酌四首から其ニを書く

4.清酒は聖人に

已聞清比聖
 復道濁如賢


書き下し文は「已に聞く 清は聖に比するを
       復た道う 濁は賢の如しと」

「已聞」:とっくに聞いている。
「清」:清酒
「比」:なぞらえる

「聖」:聖人
「復道」:また道う
「濁」:濁り酒

「賢」:賢人

意味は、清酒は聖人になぞらえると聞いているし、濁り酒も賢人と言うという。
鑑賞:曹操が禁酒令を出したとき、酒好きの人が清酒を聖人、濁り酒を
賢人と呼んで、ひそかに飲んでいたという故事から「清聖濁賢」が生まれました。

 参考文献:漢詩と名蹟 鷲野正明著 二玄社