資盛のあの時のおもかげ(2)建礼門院右京大夫集を書いて

2.雪の中、道も見えず

建礼門院右京大夫集 祥香書

選字は、「遊きの布か久ふ利徒毛り多利しあ志
     多佐と爾弖阿連多流庭乎見いた
     して遣布こむ人越とな可免

     徒ヽう須やな支の衣紅梅のう春き
     ぬ那と支てゐ多利し二」

行頭を見ると、文字の大小があり、変体かなとかなが混じり合っています。行末は、文字の向きに留意して、方向が同じにならないようにしています。

また、墨つぎの位置は左右が重ならないようにして、行が動くごとに濃淡も移り行くようになっています。