「出師表」諸葛孔明(2)小楷を臨書する

2.今は危急存亡の時

楷書前後出師表巻 祝允明書 祥香臨

先帝創業未半 而中道崩殂
 今天下三分益州疲弊
 此誠危急存亡之秋也

 然侍衛之臣 不懈於内(忠)
 忠志之士 亡身於外者 
 蓋追先帝之殊遇 欲報之陛下也

 誠宜開帳聖聴 以光先帝遺徳
 恢弘志士之気


意味は、先帝が漢の復興を始められながら、道半ばでお亡くなりになりました。今天下は魏・呉・蜀に分かれ、我が蜀は疲弊しており誠に危急存亡の時です。

陛下にお仕えする臣下たちは、先帝からの恩義に報いるために懸命に宮中の任務に邁進しています。

そこで、陛下のお耳に入る意見を広くお聞きになり、先帝のご遺徳を見習って臣下の志が立つようにしてください。

出師表は先帝の偉業を称えて、臣下の行いを尊重し始まります。
 参考文献:楷書前後出師表巻 東京国立博物館