書いてみたい山頭火(1)漢字かな交じり書
1.今日は
今回は、漢字かな交じり書として、漂白の俳人、種田山頭火を書くこととします。俳人といっても俳句は定型ではなく、必ずしも五・七・五を取りません。そのせいか、漢字かな交じり書では人気のある作家といえるでしょう。
ちなみに、毎日書道展では、「近代詩文書」という分野にあたり他に「調和体」という呼称もあります。平易な文字を用い、基本的には変体かなを使わず、作者の書いたように書作します。
同じ題材を書く場合でも、用いる文字によって、「かな」「漢字」「漢字かな交じり書」となります。これは、時代ごとに主として使われた文字が異なるからです。例えば、平安時代はかなを用いた文学が盛んでした。
ただ、平安時代にも漢字が併用されていましたので、漢字かな交じり書とも言えますが、大きく異なるのはやはり変体かなの使用です。現代では、日常使いの文字を作品にすることが一分野として開拓されてきました。
参考文献:かな交じり書レッスンブック 金子卓義著 木耳社