そよ風は軽やかな調和(1)荘子を書く

1.大地のあくび

荘子 祥香書

子游日、敢問其方、子棋日、
 夫大塊噫氣其名為
 風、是唯尤作」


読み下し文は、「子游曰わく、敢えて其の方を問わんと。子棋曰わく、それ大塊の噫氣はその名を風と為す。これ唯作るなし」

現代語にすると、子游が言った。「是非、そのことについて教えてください。」子棋が答えた、「そもそも大地のあくびで吐き出された息が風だ。これはいつも起こるわけではない。」

先生に、お前は天の笛を聞いたことがなかろう、と聞かれ、教えてくださいと弟子が尋ねた場面です。たとえが雄大でそんなことがと思うかもしれませんが、しばらくその世界に遊びましょう。

参考文献:荘子 金谷治訳注 岩波書店