夏せみと彭祖の寿命(2)荘子を草書で書く

2.夏せみは秋を知らず

荘子

 「惠蛄不知
  春秋、此小年也、
  楚之南有冥霊者


読み下し文は、「惠蛄は春秋を知らず、此れ小年なり、楚の南に冥霊なる者あり」
「惠蛄」は夏せみのこと。

意味は、夏せみは、春と秋を知らない。これが短い命である。楚の南に冥霊という名の木がある。
「惠蛄」は、夏だけの命なので、四季の春と秋を知らず、短命の例えです。蝉は土の中で過ごす期間が長く、外へ出てからも短い命であることも知られています。

 参考文献:荘子 金谷治訳注 岩波書店