鳳が翼を広げるとき(4)荘子を書く

4.今こそ南へ

荘子

 「而後乃今
  将圖南

読み下し文は、「而る後乃今や将に南を圖(はか)らんとす。」
意味は、今こそ南方を目ざそうとする。

「圖」は「図」の旧字で、はかるの意です。
前回、「何物にもさえぎられず」という文言は、とらわれのない空へ飛び立つ様子を表していました。そうした準備が万端整って始めて南を目ざそうとしています。

壮大な光景が眼前に広がり、期待が高まる場面です。
 参考文献:荘子 金谷治訳注 岩波書店