建礼門院右京大夫、題詠歌を詠む(1)

1.題詠歌とは?

建礼門院右京大夫集  祥香書

題詠歌とは、出された題のよって歌を詠むことで、院政期以降は主にこの形で詠まれることが多くなりました。建礼門院右京大夫集は、作者の実人生のあやを辿りながら、歌を詠む形でここまで進んできました。

実際に歌を作るときの状況や、景色がわかり、親しみを感じるものがあります。このような形式の家集は、当時少なかったようです。かな作品の制作や臨書のために読む歌集は、多くが古今和歌集などのように、お題ごとにまとめられています。

ただ、ここからは時代も意識したのか、題詠歌が四十首綴られています。題の設定も建礼門院右京大夫が自ら行ったと思われます。歌ばかりでなく、題自体にも注目していただきたいと思います。

  参考文献:建礼門院右京大夫集 新潮社