こういう時は聖教序を臨書しよう(4)
4.続・不調和のバランス
![](https://sho-moritashoukou.com/wp-content/uploads/2020/04/6A450776-4BDA-4D3A-B257-183AD8921EEB_1_201_a-744x1024.jpeg)
ウ)平行線を避ける
横画が何本か連続している場合、全てを同じ方向に書かないということです。
例えば、五行目の二字目にある「其」でみてみましょう。「其」の中の横画は
微妙に向きが異なり、変化をつけています。
文字の形では、機械的に定規で線を引くようにきっちりと書いてしまうと、味わい
が失われます。それは元来、文字の持っている息遣いが感じられなくなるからです。
エ)左右の変化
左とは、偏であり、右とは旁ですが、同じ力関係になっていないということです。
(1) 偏が小さく、旁が大きいもの
「懐」「敏」「妙」などです。
(2) 偏が大きく、旁は小さいもの
「能」「斯」などがあります。
ここでも左右が同じ大きさで並びますと、単調になり面白味に欠けることに
なってしまいます。