継色紙を臨書してみた(1)教養としての古筆シリーズ+古典に親しむ
1,なぜ継色紙と呼ぶのですか Why is called Tugisikisi?
「継色紙」は「寸松庵色紙」「升色紙」と並び称される三色紙のうちの一つです。
もとは、冊子本で、その装丁は料紙を二つ折りにして重ね、貼り合わせて粘葉装に
したものでした。粘葉装とは、折り目近くの外側面に糊をつけて接着させて一冊と
するもので、糸や紐は用いない和装本の製本方式の一つです。
糊付けのない見開きのみに、書写する形式で、多くは和歌一首を見開きの左右二頁
に書きます。掛け物にしたり、手鑑にする際に、その形が正方形の紙を二枚継いだ
形となります。
また、和歌が二紙にまたがっている場合は、左右の色が異なり、料紙を継いだ形
となることから、「継色紙」と名付けられたのです。
そのため茶席でも重宝される色紙です。
上の色紙も左から書き始めて、右に移っていく書き方です。
三井文庫所蔵
参考文献:継色紙 二玄社