かな書道っておもしろい?(2)

前回、かな書道作品を見る時のおもしろいポイントとして、「流れ」を
挙げましたが、今回は動きです。

2.動き Movement
書作品は一度限りの勝負です。同じところをなぞったり、書き直したり、
ましてや、消すことなどはできません。そのために、作品を書く人は、
何枚も自分が納得するまで、書き続けて紙の山を見にすることになるのです。

ですから、書道作品の中にある動きは,時間の集積です。一度限りの刹那の
ために膨大な時の積み重ねがあります。そのように、作品と対すると、
これまでとは異なる視点が生まれないでしょうか?

もちろん、動きの中には早いものや、ゆっくりなものという具合に様々です。
かな書道だから、全てゆっくりと優美に動いているわけではありません。
作者それぞれが好ましいと感じるスピードで書くことで、一枚の作品の中に、
リズムも生まれてきます。

リズムについては次の機会に述べさせていただきます。