2024-05-03 / 最終更新日時 : 2024-05-03 タオ 琴線にふれる うぐいすの声にいざなわれて(7)和漢朗詠集を書く 7.異なる種類でも 釈文:「異気而終混、龍吟魚躍之伴暁啼」 書き下し文は「異気を会して終に混ず 龍吟魚躍の暁の啼きに伴ふ」 鑑賞:「異気を会して」龍や魚は鳥とは種類が異なる。「龍吟」笛の音は龍のなく声に似ている。(『文選 […]
2024-05-02 / 最終更新日時 : 2024-05-02 タオ 琴線にふれる うぐいすの声にいざなわれて(6)和漢朗詠集を書く 6.琴の古い曲が 釈文:「感同類於相求 離鴻去雁之応春囀會」 書き下し文は「同類を相い求むるに感ず 離鴻去雁の春の囀りに応ず」 鑑賞:「同類を相い求むる」『史記』伯夷列伝に「同類相照らし、同類相求む。」うぐいすと鴻や雁は […]
2024-05-01 / 最終更新日時 : 2024-05-01 タオ 琴線にふれる うぐいすの声にいざなわれて(5)和漢朗詠集を書く 5.うぐいすの声に引かれて うぐいすの声が心地よく響く季節になってきた。釈文:「鶯聲誘引来花下、草色拘留坐水邊」白 書き下し文は「鶯の声に誘引せられて花の下に来る 草の色に拘留せられて水の辺りに坐(を)り」 鑑賞:これは […]
2024-04-30 / 最終更新日時 : 2024-04-30 タオ 琴線にふれる うぐいすの声にいざなわれて(4)和漢朗詠集を書く 4.うてなのほとりに 釈文:「䑓頭有酒鶯呼客 水面無塵風洗池」白 書き下し文は「台頭に酒有りて、鶯客を呼ばふ 水面に塵無くして風池を洗ふ」 鑑賞:「䑓頭」うてな(台)のほとり、またはうてなの上。うてなは土を高く築いて物見 […]
2024-04-29 / 最終更新日時 : 2024-04-29 タオ 琴線にふれる うぐいすの声にいざなわれて(3)和漢朗詠集を書く 3.朝霧のかなたから 釈文:「咽霧山鶯啼尚少、穿沙蘆笋葉纔分」元書き下し文は「霧に咽ぶ山鶯は啼くことなほ少し 沙を穿つ蘆笋(ろじゅん)は葉わづかに分れたり」 鑑賞:大江千里『句題和歌』春に、この漢詩を上句を題として「山深 […]
2024-04-28 / 最終更新日時 : 2024-04-28 タオ 琴線にふれる うぐいすの声にいざなわれて(2)和漢朗詠集を書く 2.どなたの家か 釈文:「誰家碧樹 鶯啼而羅幕猶垂 幾処華堂 夢覚而珠簾未巻」暁賦 書き下し文は「誰か家の碧樹にか 鶯啼いて羅幕なほ垂れる 幾の処の華堂にか 夢覚めて珠簾いまだ巻かざる」 鑑賞:「碧樹」新緑の緑をサファイ […]
2024-04-27 / 最終更新日時 : 2024-04-27 タオ 琴線にふれる うぐいすの声にいざなわれて(1)和漢朗詠集を書く 1.鳥が早朝に鳴くのは 釈文:「鶏既鳴兮忠臣待旦 鶯未出兮遺賢在谷」鳳為王賦 書き下し文は「鶏すでに鳴いて忠臣旦(あした)を待つ 鶯いまだ出ずして遺賢谷に在り」 鑑賞:「忠臣旦(あした)を待つ」『左伝』宣公二年に、忠臣趙 […]
2024-04-26 / 最終更新日時 : 2024-04-26 タオ 琴線にふれる 春の終わりに詠じたい和歌(3)和漢朗詠集より 3.春が今日去っても 釈文:「またも来む時ぞとおもへどたのまれぬ わが身にしあれば惜しくもあるかな」貫之 選字は「またもこむと支曽とお无へと多のまれ ぬわがみにしあれ盤を志久もある可那」 現代語にすると「また来年になれば […]
2024-04-25 / 最終更新日時 : 2024-04-25 タオ 琴線にふれる 春の終わりに詠じたい和歌(2)和漢朗詠集より 2.花もみな 釈文:「花もみな散りぬるやどはゆく春の ふるさとヽこそなりぬべらなれ」貫之 選字は「者那も美那ちりぬるやとはゆく者るの ふるさとヽこ所なりぬへら奈禮」 現代語にすると「花もみな散り果てた我が家の庭は、すっか […]
2024-04-24 / 最終更新日時 : 2024-04-24 タオ 琴線にふれる 春の終わりに詠じたい和歌(1)和漢朗詠集から 1.今日限りの春の 釈文:「今日とのみ春をおもはぬときだにも 立つことやすき花のかげかは」躬恒 選字は「けふとの美者るをお无はぬと支た爾无 多つことや春き者那の可介か盤」 鑑賞:『古今集』春下最後に「亭子院の歌合のはるの […]