2025-12-04 / 最終更新日時 : 2025-12-04 タオ 万葉集を味わう 久米禅師と石川郎女の歌四首(8)金沢本万葉集から 8.知る人ぞひく選字は「阿つさゆ見つらをと利はけひ久ひとは 能ちのこヽろを私る人そひ久」 特徴:選字は簡素でありあまり変体かなを用いない。墨の調子は控えめである。ただ終句の「しる人」で墨を継ぎ、「し」の力強さが映える。 […]
2025-12-03 / 最終更新日時 : 2025-12-04 タオ 万葉集を味わう 久米禅師と石川郎女の歌四首(7)金沢本万葉集から 7.引く人は原文は「梓弓都良弦取波気引人者 後心乎知人曽引 禅師」 書き下し文は「梓弓都良弦(あづさゆみつらを)取波気引人者(とりはけひくひとは)後心乎(のちのこころを)知人曽引(しるひとそひく)」 万葉かなの特徴:後の […]
2025-12-02 / 最終更新日時 : 2025-12-03 タオ 万葉集を味わう 久米禅師と石川郎女の歌四首(6)金沢本万葉集から 6.女性の抒情を選字は「あ徒さゆみひ可はね可ひ爾よらめとも のち能こヽろを志利可ねぬ可も」 鑑賞:「依らめども」仰せの通りに従います、の意。「のちの心」結婚してからの心をさす。この歌は女性の純情を表している。その不安な気 […]
2025-12-01 / 最終更新日時 : 2025-12-03 タオ 万葉集を味わう 久米禅師と石川郎女の歌四首(5)金沢本万葉集から 5.梓弓を引くように原文:「梓弓引者随意依目友後心乎知勝奴鴨 郎女」 書き下し文は「梓弓引者(あずさゆみひかば)随意依目友(まにまによろめども)後心乎(のちの心を)知勝奴鴨(しりがてぬかも)」 歌意は「梓弓を引くように私 […]
2025-11-29 / 最終更新日時 : 2025-11-29 タオ 万葉集を味わう 久米禅師と石川郎女の歌四首(3)金沢本万葉集から 3.郎女の返歌原文:「三薦苅信濃乃真弓不引為而強佐留行 事乎知跡言莫君二」 書き下し文は「三薦苅(みこもかる)信濃乃真弓(しなののまゆみ)不引為而(ひかずして)強佐留行事乎(しゐさるわざを)知跡言莫君二(しるといはなくに […]
2025-11-28 / 最終更新日時 : 2025-11-28 タオ 万葉集を味わう 久米禅師と石川郎女の歌四首(2)金沢本万葉集 2.みこもかる選字:「みこも可るしなのヽまゆみわ可ひけは うまひとさびていねとい者む可も」 鑑賞:久米禅師の人物像は定かでない。禅師を僧侶の意味であろうが、名と見る説もある。 語釈:「み薦かる」信濃にかかる枕詞。「みくさ […]
2025-11-27 / 最終更新日時 : 2025-11-27 タオ 万葉集を味わう 久米禅師と石川郎女の歌四首(1)金沢本万葉集から 1.久米禅師と石川郎女釈文:「久米禅師石川郎女時歌五首 水薦苅信濃乃真弓吾引者宇真人佐備 而不欲常将言可聞 禅師」 書き下し文は「水薦苅(みなもかる)信濃乃真弓(信濃のまゆみ)吾引者(わが引けば)宇真人佐備而(うまびとさ […]
2025-10-30 / 最終更新日時 : 2025-10-30 タオ 万葉集を味わう 藤原鎌足の贈答歌(6)金沢本万葉集を臨書して 6.やすみこを得たり選字は「わ禮者もやヽすこをえ多利み那ひとの え可て二すといふやすこをえ多梨」 歌意は「私はまあ安(見)児をえた。皆人は得ることが難しいといわれる安(見)児を。」 鑑賞:この歌は直い歌である。『万葉集』 […]
2025-10-29 / 最終更新日時 : 2025-10-30 タオ 万葉集を味わう 藤原鎌足の贈答歌(5)金沢本万葉集を臨書して 5.私は安見児を原文:「吾者毛也安見(児)得有皆人乃得難爾為云安見衣多利」 書き下し文は「吾者毛也(われはもや)安見得有(やすみえたり)皆人乃(みなひとの)得難爾為云(えがてにすとふ)安見衣多利(やすみえたり)」 語釈: […]
2025-10-28 / 最終更新日時 : 2025-10-28 タオ 万葉集を味わう 藤原鎌足の贈答歌(4)金沢本万葉集を臨書して 4.采女とは原文:「内大臣藤原卿娶采女安見児時作歌一首」 書き下し文は「内大臣藤原卿が采女安見児(うぬめやすみこ)を娶った時作った歌一首」 解説:藤原鎌足が采女の安見児をめとったときの歌である。先出した鏡王女は鎌足の正室 […]