十二月十八日に贈答歌の終焉(2)和泉式部日記から

2.昔語りは
釈文:「くれ竹のよよの古ごと思ほゆる 昔語りはわれのみやせん」

選字は「久れ竹農餘ヽの古こ登思保ゆ類 無可しか多里盤王禮乃三や勢む」

歌意は「世々の古い物語が思われるような、宮さまとの間の昔語りは一人残った私が昔語りをすることでしょうか。」

鑑賞:「呉竹の」は「節(よ)」の枕詞。「節」はまた「世」と掛詞。

参考文献:和泉式部日記 清水文雄校注 岩波文庫