時雨の紅葉・風の前なる(4)和泉式部日記を書いて

4.時雨の降る月
釈文:「神無月世にふりにたる時雨とや けふのながめはわかずふるらん」

選字は「神無月世耳ふ利に多る時雨とや 布(希)婦の奈可免盤わ可須不るら无」

歌意は「神無月は時雨の降る月といわれているが、それと同じように、今日の長雨は降るのだろうか。私はもの思ひにふけりながら眺めている。あなたはいつものこととお思いでしょう。」

参考文献:和泉式部日記 清水文雄校注 岩波文庫