時雨の紅葉・風の前なる(1)和泉式部日記を書いて

1.山の紅葉も
釈文:「『このごろの山の紅葉は、いかにをかしからん。いざたまへ、見ん』とのたまへば、『いとよく侍るなり』ときこえて」

選字は「このころ農山乃紅葉者いか耳越可しから无 意佐多ま遍見無登能多万へ者いとよ久侍る奈 里と記こえて」

大意は「宮がこの頃山の紅葉は趣深いですや、さあいらっしゃい、見に行きましょう、とおっしゃると、女もとても良いお話ですこととのことであり」

参考文献:和泉式部日記 和泉式部集 野村精一校注 新潮社