智永千字文の筆つかいにみる(1)楷書と草書

1.始めて文字を
釈文:「始制文字 乃服衣裳」
現代語にすると「初めて文字をつくり 上着とはかまを服(き)た」

鑑賞:『易経』によると「上古には木を刻み縄を結びて治む。後世の聖人がこれにかうるに書契(もじ)を以てす」と。神人の蒼けつは鳥や獣の足跡を観て、文字を作った。それを縄の代わりとして今に至るまで伝えている。

参考文献:千字文 岩波文庫 小川環樹他編 岩波文庫