恋しさのます塩焼き衣(7)和泉式部日記から
7.檀の紅葉
釈文:「前近き透垣のもとに、をかしげなる檀(まゆみ)の紅葉の少しもみぢたるを折らせ給ひて、高欄におしかからせ給ひて」
選字は「前近支透垣のも登二越可し介なるま遊三の も美遅農須こし裳みち多流を折らせ多ま日 亭可う羅无爾於し可ヽら勢給ひて」
鑑賞:「檀の紅葉」主に弓を作る材料にしたことからいう。にしきぎ科の落葉小高木。紅葉が美しい。
「高欄」室外に取り付けた欄干。「おしかからせ」そこに寄りかかって。
参考文献:和泉式部日記 和泉式部集 野村精一校注 新潮社