行書般若心経-菩提薩埵(1)集字聖教序より

1.菩薩は
釈文:「菩提薩埵。依般若波羅蜜多故。心無罣礙。」

書き下し文は「菩提薩埵は、般若波羅蜜多に依るが故に、心に罣礙なし。」

鑑賞:「菩提薩埵」は菩薩のこと。さとりを求めて修行する人を指したが、後に大乗仏教で自利・利他を求める修行者をさす。煩悩を断じ、真理を明らかにして得られた境地。

「罣礙」とはわだかまりのこと。菩提に至った故に、心にわだかまりやこだわりがない。

参考文献:般若心経講和 鎌田茂雄著 講談社学術文庫