初めての南院へ人のいない廊に(1)
1.自分でもあきれてしまうほど
釈文:「からうじておはしまして、『あさましく、心よりほかにおぼつかなくなりぬるを、おろかになおぼしそ、御あやまちとなん思ふ。」
選字は「可羅うして於者志まし傳あさ万志九心 よ梨ほ可爾於本つ可奈く難里ぬる越おろ可に奈 於本し所御あや万遅と那無思ふ」
大意は、自分でもあきれるほど思っているのを浮ついた気持ちだと思わないでほしい。あなただって間違いがなかったとは言えないだろう。
参考文献:和泉式部日記 和泉式部集 野村精一訳注 新潮社