字を書く姿勢(5)書を始めてみて

5.体で書くとは
田邊古邨先生は、「まず体で書け、といわれた。小字でも全身で書け」と言われた。
「字はまず体で書く、そのうち肘でかけるようになり、手首も微妙に動き出し、さらに指先の働きも使えるようになる。」*①

また、熊谷恒子先生は、「私は大字は無論のこと、小字を書く場合も肘や手首を机につけず、いわゆる懸腕法で書くように心がけております。」と書かれています。*②

初めの頃は、特にかなの小字を懸腕で書くことは難しく、つい指先や手首を使いがちです。ですから、なるべく体を使う意識を持って、リラックスして書作にあたることを心がけましょう。

出典:*①用筆の基本技法 森光雲 木耳社
   ②書道講座 かな 二玄社