北の方の沈黙(6)和泉式部日記を書いて

6.帰る支度を
釈文:「などきこえさせ給ひて、さるべきのもなどとりしたためさせ給ふ。」

選字は「なと記子盈沙せ給日て佐る遍支毛乃那とヽり志多ヽめ 散せ多ま婦」

鑑賞:「さるべきのもなどとりしたためさせ給ふ」帰邸の準備のため、残しておいては不都合なものを処分して清掃する。寝殿造は移動ができる調度などで成り立っている。

参考文献:和泉式部日記 和泉式部集 野村精一校注 新潮社