十二月十八日に贈答歌の終焉(4)和泉式部日記から

4.ひそかに
釈文:「などのたまはせて、人知れずすゑさせ給ふべき所など、おきてならはであるところなれば、はしたなく思ふめり」

選字は「奈登農多まはせ弖飛とし連須寸 衛さ世給ふ遍支所奈と於幾て那ら者 て阿る所奈れ者ヽ志多な久思布免里」

鑑賞:「人知れずすゑさせ給ふべき所」難解な箇所である。ひそかに女を住まわせるはずの所。
「ならはであるところ」(女にとっては)住みなれぬ所だから。

参考文献:和泉式部日記 清水文雄校注 岩波文庫