荻の葉擦れの音を(3)和泉式部日記を書いて

3.風の音はいかが
釈文:「ときこえたれば、かれよりのたまはせかける、御文を見れば、いとおそろしげなる風の音いかが、とあはれになん」

選字は「ときこ盈多れ盤可麗より能堂万はせ介類 御文を見連八意登於曽露し遣那る風の 音い可ヽと阿者れ耳奈無」

大意は「お歌をさしあげると宮からお返事があった。御文を拝見すると、たいそうひどい風の音ですが、いかがですか。と趣があり」

参考文献:和泉式部日記 和泉式部集 野村精一校注 新潮社