雁塔聖教序と集字聖教序(6)臨書して
6.文に学ぶ
「文」から多くの筆法と結構を学ぶことができる。まず、一画目の右点。筆鋒を右へ向けて軽くおさえて筆先を戻して静かにとめ、左上方に向けて筆をぬく。花弁のような形になる。
横画(右へ尖る):筆を下ろすとき鋒先を尖らせ、右へ筆を進め、筆画はだんだんと太くなる。
終画の右払い(捺):運筆は三過程がある。「大」の終画と同様に、初めは細く入り、次に先を広げながら下へいき、さらに重くなり太くなる。最後に末端で一度止め、筆をもちあげて鋒を出す。
結構:三画目と四画目は点画が切れているように見える。だが、実際はたがいに相呼応して気脈がつらなり、一気貫通させなければならない。
参考文献:雁塔聖教序 余雪曼編 二玄社