行書般若心経-是故空中(2)集字聖教序より

2.六根とは
釈文:「無眼耳鼻舌身意。無色聲香味触法。」

書き下し文は「眼・耳・鼻・舌・身・意も無く、色・聲・香味・触・法も無く」

六根は六識を生ずる六つの感覚器官で眼・耳・鼻・舌・身・意のことである。六境とは色・聲・香味・触・法をいう。根とはある働きを生じさせる能力。

例えば、感覚作用を生じさせる感覚器官。眼根は眼球や視神経をさし、われわれは外界の色を認識することができる。
外界にある六境を六根が受けて、眼識・鼻識・舌識・身識・意識の六識が生ずる。

六根六境を「十二入」または「十二処」という。さらに六識を加えて「十八界」という。

参考文献:般若心経講和 鎌田茂雄著 講談社学術文庫