行書般若心経(5)集字聖教序より
5.経とは
タイトルの最後の字「経」は梵語スートラを翻訳したもので、変わることのない法をいう。
道元は「仏経」について「いわゆる経巻は、尽十方界これなり。経巻にあらざる時処なし。」(『正法眼蔵』仏経巻)経巻にはこの世に存在するあらゆるものがえがかれている。
「心経」つまり「般若波羅蜜多心経」は「人生の目的地はどこにあるか」「仏陀の到達した世界の心境はどういうものか」ということを、簡単明瞭に説かれたお経である。
真に人生に向き合い、「人はいかに生きるか」の道を考えるとき、手にとるお経でしょう。
参考文献:般若心経講和 鎌田茂雄著 講談社学術文庫
般若心経講義 高神覚登著 角川文庫