あかつき起きの文に五首贈答歌その一(6)和泉式部日記を書いて
6.そのまま端の方へ
釈文:「やがて端にふしたれば、つゆねらるべくもあらず、人はみなうちとけねたるにそのことと思ひ分くべきにあらねば、つくづくと目をのみさまして」
選字は「や可弖端爾布志多れ盤つ遊年ら類 邊久裳阿ら春人盤み奈有地と希ね多る 耳所農こ度ヽ思比分久遍きにあらね盤徒 具徒久登目越農三佐まして」
鑑賞:「やがて端に」そのまま縁に。
大意は「そのまま端の方で横になっていたが、全く寝ることもできない。侍女たちは皆のんびりとしていた。でも女は当然ながら、そのようなことになっているとは思えない。仕方なく、自分ひとりが目を覚まして」
参考文献:和泉式部日記 野村精一校注 新潮社