あかつき起きの文に五首贈答歌その一(2)和泉式部日記を書いて

2.空は一面曇って
釈文:「ことごとしうかきくもるものから、ただ気色ばかり雨うち降るは、せんかたなくあはれにおぼえて」

選字は「こ登こ東しうか支 九茂るも農可ら多気色は可利雨有ち 布類者せ无可堂那久あ者禮爾お本え弖」

鑑賞:「ことごとしうかきくもるものから」空は一面にたいそう曇っているものの。「ただ気色ばかり」ほんの申し訳程度に。

参考文献:和泉式部日記 清水文雄校注 岩波文庫