鳥の羽に文をつけて(2)和泉式部日記より

2.たとえ鳥をあやめても

釈文:「殺してもなほ あかぬかな にはとりの ヲリふし知らぬ けさのひと声」

選字は「故露して裳奈ほか可ぬ可那耳者登里 能遠里布志ヽら努けさ乃飛とこ衛」

歌意は「たとえ鳥をあやめても気は晴れません。何といってもこの鶏の全く人の都合などかまわない、今朝の一声でお別れすることになったのですから。」

参考文献:和泉式部日記 和泉式部集 野村精一校注 新潮社