老練な女房と平通宗・中将との(1)建礼門院右京大夫集より

1.平通宗とは

後鳥羽帝付き女房として、建礼門院右京大夫が再び、宮仕えの身となったが、そこではこれまで多くの経験を積み、巧みな作者の持ち味が発揮される。

平通宗は生年は仁安三年(1168)生まれ。源通親の長男、母は藤原忠雅の女。左中将、蔵人頭、後鳥羽院別当を経て、建久九年三月参議に任ぜられた。

鑑賞:「宰相中将」とあるのは最終巻名で呼んだもの。この話の当時は蔵人頭であった。

参考文献:建礼門院右京大夫集 糸賀きみ江校注 新潮社