蘇軾の細楷を臨書して(1)懐素自叙より
1.懐素の自叙とは
懐素は張旭とともに、いわゆる狂草によって知られる。二人は酒に酔って筆をとり、手当たり次第に奔放に書き、世の中の人を驚かせた。
今回は、蘇軾が懐素の自叙を紅格紙に書いたものの臨書である。
釈文:「懐素自叙
懐素家長沙。幼而事仏。経禅之暇。
頗好筆翰。
書き下し文は「懐素自叙
懐素 長沙に家す。幼にして仏に事え、経禅の暇
(いとま)頗る筆翰を好む。」
現代語にすると「懐素自伝
懐素は長沙に住み、幼少の頃仏門に入ったが、経禅が忙しくないときに、かなり書を学んだ。
参考文献:自叙帖 懐素 二玄社