蘇軾の行書・榿木詩巻を臨書する(9)杜甫「堂成」から

9.自分は揚雄と違って

釈文:「懶惰無心作解嘲」

書き下し文は「懶惰にして解嘲を作るに心無し」

現代語にすると「自分は揚雄と異なって面倒くさがりだから解嘲のような文を作ることはできない」

鑑賞:「懶惰」ともに複雑な字形でありながら、墨つぎのあとの運筆にゆとりをみせる。「無」の横画を思い切って長く伸ばしてリズムを作っている。

「嘲」の筆先を用いた細線が美しい。

参考文献:蘇軾集 二玄社