晴れも曇りも定めがない空に(4)建礼門院右京大夫集を書いて
4.大空は
釈文:「大空は 晴れも曇りも さだめなきを
身の憂きことは いつもかはらじ」
選字:「大空者は連も久茂り毛佐多免奈支越
み乃憂支こと盤い徒も可者羅し」
歌意は、「大空は晴れも曇りも定めがない雲行きなのに、わが身
のつらさはこれまでと変わりがないのです。」
自然の天候でさえ変化するのに、自分の心情は変わらずつらく悲しいのはどうしてだろうと思っているのでしょう。
参考文献:建礼門院右京大夫集 糸賀きみ江校注 新潮社