胡蝶の夢(1)荘子を書く

1.蝶になった夢

荘子 祥香書

「胡蝶の夢」という故事成語を聞いたことがあるかもしれません。この出典になったのは、これから紹介する「荘子」内篇です。荘周が蝶になった夢を見た話なのです。

昔者、荘周、夢為胡蝶
 栩栩然胡蝶也 自喩
 適志與不知周也


大意は、昔、荘周が蝶になった夢を見た。あんまり気持ちが良くて、のびのびと飛び回っていたので、自分が荘周だという自覚がなかった。

夢の話だとばかり思っていたことが、この後、そうとばかり言えないことに気づきます。
 参考文献:荘子 金谷治 岩波書店