大字を書くときの姿勢(1)床・畳の上で書を書く

1.立って書くとは

立って書くのは、座って書くよりも動きが大きくて伸びやかな字が書けます。そのため、書く姿勢は座って書く姿勢とは異なります。

展覧会出品のために紙面が大きくなり、壁面展示によって多くの観客に鑑賞していただけるようになりました。

特に、大字かなを書くことが珍しかった時代に工夫を凝らして運筆されていた方が田中塊堂先生です。「今でこそ大字かなを書く人はめずらしくないが、当時は展覧会などでかなの条幅を見かけることなど皆無であった。」*①

漢字に専念されていた田中塊堂先生を大字かなの世界へ誘われたのは、川谷尚亭先生でした。

 出典:書道講座 かな 二玄社