奮い立って飛び上がると(5)荘子を書く

5.荘子とは

荘子

この辺で『荘子』について述べておきましょう。

『荘子』は老子と並び称される道家の思想家です。老子は実在の人物であったか定かでなく、なお現実世界への関心が強くありました。それに対し、荘子においては現実を超えて、人間の社会の束縛から解き放たれ、何ものにもとらわれない存在として人間本来の姿をとらえていることです。

それは、「自由」と言っても西洋的な、あるものからの解放ではなく、そのものである「自由」なのです。
あまり論理的に考えてしまうと頭が固くなり、知的に理解する傾向になりますので、このくらいにしてさらに書き進めていきます。

『荘子』が描く雄大な光景を思い浮かべて、その中に入っていきましょう。

 参考文献:荘子 金谷治訳注 岩波書店