花見のお土産に(3)建礼門院右京大夫集から

3.平資盛とは?

建礼門院右京大夫集  祥香書

ここで、重要な人物の登場となります。
「資盛」は、平重盛の次男、高倉天皇と同年。応保元年(1161)生、母は藤原親盛の女とも藤原親方の女ともいわれています。

こうした面々を引き連れなさって、白河殿の女房たちも誘い、あちこちのお花見をなさいました。翌日に、桜の枝のとても美しいものを、お土産として、中宮様へさしあげられたので、次のように歌を詠みました。

 「さそはれぬ憂さも忘れてひと枝の
  花にそみつる雲のうへ人」

この歌の解説は次回に譲ることにしましょう。

参考文献:建礼門院右京大夫集 糸賀きみ江校注 新潮社