同じ枝で鳴くほととぎす(2)和泉式部日記より

2.兄弟鳥のように

釈文:「同じ枝に鳴きつつをりし ほととぎす 声は変らぬものと知らずや」

選字は「お那し枝二奈幾徒ヽを里志ほとヽ支寸 聲者可盤羅ぬもの登しら須や」

歌意は「兄と私は同じ花橘の枝で鳴いていた時鳥のような者です。声は変わらないとご存じでしょうか。」

鑑賞:「声は変らぬものと知らずや」直接お会いして、声をお聞きになりませんか、と宮が会いたい気持ちをほのめかしている。」

参考文献:和泉式部日記 清水文雄校注 岩波文庫